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インフルエンザ感染を心配されている方へ

2025年12月4日

当院では、インフルエンザの診断において、患者さんの体調と負担軽減を第一に考え、医学的根拠に基づいた適切なタイミングでの検査や診断を行っています。 受診前にぜひご一読ください。

1. インフルエンザ抗原検査について
~検査のタイミングが重要です~

「熱が出たからすぐに検査をしてほしい」 お辛い症状の中、そう思われるのは当然のことです。しかし、インフルエンザの検査(抗原検査)は、体内のウイルス量が一定以上増えないと正しく反応しません。

• 発熱直後(数時間以内): ウイルス量が少なく、感染していても「陰性」と出る可能性(偽陰性)が非常に高くなります。
• 発熱から12~24時間: ウイルス量は増えてきますが、それでも陽性率は60%程度と言われています。つまり、このタイミングで検査をして「陰性」であっても、実際にはインフルエンザである可能性が残ります。
• 発熱から24時間以降: ウイルス量が十分に増えるため、検査の精度(感度)はさらに高まります(70-90%)。最も確実に診断できるタイミングです。

【当院からのお願い】 確実な診断のため、緊急性が高い場合を除き、「発熱から半日(12時間)以上」経過してからの受診・検査をお勧めいたします。 (例:夜に発熱した場合は、翌日の朝に受診)
※ただし、ぐったりしている、呼吸が苦しいなどの重い症状がある場合は、時間を気にせずすぐにご相談ください。

2. 「みなし陽性」という診断について
~検査をせずに治療を開始する場合~

当院では、状況に応じて検査を行わずにインフルエンザと診断し、治療を開始する**「みなし陽性」**という対応を行っています。

Q.なぜ検査をしなくてもわかるのですか?
A. ご家族など(濃厚接触者)がすでにインフルエンザにかかっており、ご自身も発熱や咳が出ている場合、実際にインフルエンザに感染している確率は70~80%以上と言われています(これを医学用語で「高い検査前確率」と呼びます)。 この場合、痛みを伴う検査を行わなくても、状況から診断することが医学的に妥当とされています。
(単純比較はできませんが発症12-24時間で行うインフルエンザ抗原検査よりも確率が高いです。)

対象となる方(例)
• 同居のご家族などがすでにインフルエンザと診断されている。またはインフルエンザで学級閉鎖されているクラスに所属している。
• ご自身も、急な発熱や咳など、インフルエンザに特徴的な症状が出ている。

メリット
• 検査の負担減: 鼻の奥に綿棒を入れる痛い検査を省略できます(特にお子様にとって大きなメリットです)。
• 待機時間の短縮: 検査結果を待つことなく、スムーズにお薬を受け取って帰宅・静養できます。
• 早期治療: 「検査で陽性が出るまで待つ」必要がないため、早期に治療薬を開始でき、辛い時間を短縮できます。

「みなし陽性」をご希望の方へ ご家族にインフルエンザの方がいらっしゃる場合は、受付や問診時にお伝えください。医師が症状を確認し、適用可能と判断した場合は、検査なしでの処方をご提案いたします。

まとめ:受診の目安

• 周囲にインフルエンザの方がいない場合 → 確実な診断のため、発熱から半日(12時間)~1日以上経過してからご来院いただくのが最もスムーズです。
• 周囲にインフルエンザの方がいる場合 → 発熱・咳があれば、時間の経過を待たずに早めにご受診ください。「みなし陽性」として早期の対応が可能です。
地域の皆様の健康を守るため、効率的かつ適切な診療を心がけております。ご理解とご協力をお願いいたします。

予防内服に関しまして

「インフルエンザの家族内発症率は統計学的には通常10〜20%ですが、予防内服でリスクを大幅に下げられます。受験生や仕事を休めない方で、ご家族がインフルエンザになってしまった場合はご検討ください。
自費診療になりますが価格は5000円です。
成人はオセルタミビル(タミフル)を1日1回 10日間内服していただきます。