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急性咳嗽(3週間未満の咳)について

2020年4月21日

  • 急性咳嗽(3週間未満の咳)について

  • 1. 急性咳嗽とは?

    咳が出始めてから3週間未満のものを「急性咳嗽」と呼びます。その原因の多くはウイルス感染による「いわゆる風邪(普通感冒)」や「急性気管支炎」「風邪のなごりの咳(感冒後咳嗽)」ですが、中にはすぐに治療が必要な肺炎などが隠れていることもあります。

    2. チェックすべき「咳以外の症状」

    診断の大きなヒントになるのが、咳以外の随伴症状(併存症状)です。受診時に以下の症状があるかお伝えいただくとスムーズです。

    発熱: 高熱がある場合は、インフルエンザや新型コロナ、肺炎などの感染症を疑います。
    鼻水・鼻詰まり: 鼻水が喉に垂れ込む「後鼻漏(こうびろう)」が咳の原因になっていることがあります。
    のどの痛み: 咽頭炎や扁桃炎などの炎症が波及している可能性があります。
    痰(たん): 痰の色や粘り気(濃い⻩色や緑色の場合は細菌感染の疑い)を確認します。

    3. 当院での検査・診断方針

    急性咳嗽の診療では、「自然に治る疾患(風邪など)」なのか「治療が必要な重症疾患(肺炎など)」なのかを見極めることが最も重要です。
    胸部レントゲン検査の実施
    以下のような「症状が重い、あるいは⻑引く兆候がある」場合には、積極的に胸部レントゲン検査を行います。

    • 激しい咳で夜眠れない、胸の痛みがある
    • 呼吸が苦しい(ゼーゼーする)
    • 高熱を伴っている
    • 高齢の方や持病(糖尿病や心疾患など)がある方
    • 経過の⻑い方(1 週間以上、咳が続いている)
    • 全身状態の悪い方(ぐったりしている)

    レントゲン検査により、肺炎、気胸、あるいは心不全といった緊急性の高い疾患がないかを確認し、安全な治療方針を立てます。

    4. 治療について

    原因に応じた適切な処方を行います。

    ウイルス感染の場合: 基本は対症療法(咳止め、解熱剤など)で、ご自身の免疫で治るのをサポートします。
    細菌感染が疑われる場合: 必要に応じて適切な抗菌薬(抗生剤)を処方します。
    インフルエンザ等の場合: 各種迅速検査を行い、抗ウイルス薬の検討をします。

    5. ご自宅での過ごし方・セルフケア

    咳がひどい時、少しでも楽に過ごすためにご自宅で以下のことを意識してみてください。

    十分な水分補給: 水分を摂ることで、喉の乾燥を防ぎ、痰(たん)の粘り気を下げて出しやすくします。冷たすぎる飲み物は刺激になるため、常温や温かい飲み物がおすすめです。
    湿度の調整(特に冬場の佐久地域): 乾燥は咳を悪化させる最大の要因です。加湿器を使用し、湿度 50〜60%を目安に保ってください。加湿器がない場合は、濡れタオルを干すだけでも効果があります。
    横になる時の工夫: 横になると咳がひどくなる場合は、クッションや枕を使って上半身を少し高くして寝ると、呼吸が楽になることがあります。
    刺激物を控える: タバコは喉への強い刺激となり、回復を遅らせます。ご自身はもちろん、周囲の方の副流煙も避けるようにしてください。また、辛い食べ物やアルコールも一時的に控えましょう。
    ハチミツの活用: (※1 歳未満のお子様には厳禁ですが)大人の場合、スプーン 1 杯のハチミツを摂取することで、喉の粘膜が保護され咳が和らぐという研究結果もあります。

    6. こんな時は無理せず再受診を

    一度受診して薬を飲み始めても、以下のような場合は早めに再度ご相談ください。

    • 数日経っても咳が激しくなる一方である
    • 痰に血が混じったり、色が濃くなってきた
    • 呼吸の時にヒューヒューと音がする
    • 水分が摂れず、ぐったりしている